光学技術

あらゆる光学機器の性能の根幹、それが「光学技術」です。

その光学技術の先駆者として、ニコンは100 余年にわたって光を見つめ、光を追求し、光の可能性に挑み、光を精密に操って人々に役立てるための研鑽を積んできました。

優れた屈折率均質性、高透過率を実現する「合成石英」、色収差や球面収差などを効果的に補正する「非球面ED レンズ」、ゴーストやフレアを大幅に低減する「ナノクリスタルコート」や「アルネオコート」、優れた防汚性能と耐久性を実現する「フッ素コート」、レンズの小型軽量化を可能にする「PF(位相フレネル)レンズ」などは、その間に挑み続けたチャレンジの結晶です。

さらに、機械的機構を動かすことで光学系の状態を最適に制御する能動光学や、高い光学性能を目指した材料や加工技術開発と設計とのコラボレーションなど、目標とする光学性能を実現するためにさまざまな手法を駆使。つねに新たなイノベーションを追求し、半導体の微細化の限界を打ち破った「液浸露光技術」搭載の半導体露光装置や、新次元の光学性能で次世代の映像表現を追求した「Z マウントシステム」など、多種多様な製品を生み出しています。

優れた光学性能を能動光学で実現

光学系は固定されたものばかりではありません。時には光学系を「動かす」ことで、必要な光学性能を発揮させています。たとえば、半導体露光装置では1/100 ナノメートルオーダーでミラーを動かして収差を超高精度にコントロールするなど、レンズなどの光学素子とそれを保持する機械的機構とを高速かつ超高精度に制御することで、光学系を最適な状態に保っています。こうした能動光学系の設計には、どの部分をどれだけの力で動かすかなどの緻密な配慮が必要で、機械分野や電気分野における豊富な知見や高度なスキルが欠かせません。

能動光学系を実現するための幅広い分野のスペシャリストたちが揃っているのも、ニコンの強みの一つです。この強みを活かして総合的に光学系を設計できることこそが、ニコン製品の優れた光学性能の源泉なのです。

ものづくりの各プロセスで光学性能を追求

ニコンは、原材料から最終製品まで、一貫したものづくりを行っている光学メーカーです。この利点を活かし、必要な光学性能を実現する特性を備えたガラスや、さまざまな大きさと形状のレンズやミラー、レンズの性能を最大化するためのコーティングなどを、光学設計部門の要請で新たに開発。さらに、狙った光学性能を安定して実現するための組立微調整技術なども、独自に開発しています。ニコンでは、光学設計部門がものづくりの各プロセスに適切に携わり、国内や海外の生産拠点とも緊密に連携することで、優れた光学性能を実現し、更なる進化を続けています。

設計部門と生産現場による光学設計のエコシステム

-ニッコールレンズの事例-

多様な光学系で新たな価値創造に挑戦

光学メーカーとして100 余年にわたって蓄積してきた数多くの設計ノウハウと、研鑽し続けてきた光学技術、そして幅広い分野にわたる豊富な人材……。これらニコンならではの強みによって、暮らしを彩る身近な製品から産業や科学の発展を支える機器・システムまで、大きさや性能はもちろん、価格も生産量も異なる多様な光学系を提供してきました。これからも暮らしや社会に新たな価値を提供することをめざし、光学に関する高度な知見と対応力を活かして未来を拓くイノベーションにチャレンジし続けます。