オープンイノベーション

ロボットやAIの利活用による産業の効率化や、サイバー空間を活用した都市やインフラのメンテナンス。来るべき時代、AIによる自動化や効率化が求められています。
ニコンでは、既存事業と親和性の高い「見る」「測る」「伝達する」側面から協業するパートナーを選択。社会課題を解決するための手段の一つとして、外部リソースを積極的に活用するオープンイノベーションを取り入れています。
例えば、M&Aや外部団体との連携などのアライアンス、ベンチャー企業へ出資するためのプライベートファンドの設立、共に未来に挑戦する社外のイノベーターやイントレプレナー(社内起業家)の募集と協働、ベンチャーキャピタル(VC)とのコラボレーションなどを実施。さまざまな取り組みを通じて将来のビジネスへの種を蒔き、新製品の開発や新事業の立ち上げのスピードを加速しています。

アライアンス

ニコンでは大学や他企業、外部団体など、社外との業務や資本の提携、共同研究、M&Aによる子会社化などを行っています。これらのさまざまなアライアンスを通じて、自社の技術だけでは足りない部分を補い、既存事業領域の周辺分野への進出や新規事業の獲得など、事業領域と事業規模の拡大を図っています。

米国Berkeley Lights, Inc.と細胞関連分野で戦略的業務提携へ

ニコンとその子会社であるニコンインステック、Berkeley Lights, Inc.(以下「BLI社」)は、細胞関連分野での戦略的な業務提携に着手しました。BLI社は、2011年に創業した米国企業で、独自の光選択技術を利用したバイオ医薬品、ゲノム解析および細胞治療向けの製品やサービスを提供しています。戦略的な業務提携の一環として、BLI社の細胞研究開発用多目的プラットフォーム「Beacon®」の日本における独占販売代理店契約を締結し、ニコンインステックが日本での独占販売を開始しました。今回、ニコンが培ってきたライブセルイメージング技術と、BLI社が光選択技術を用いて開発した「Beacon」を組み合わせることにより、抗体医薬品開発や再生医療などの細胞関連分野において、ニコンが提供するソリューションをさらに広げることにつながると考えています。

英国Mark Roberts Motion Control社を子会社化

近年、映像市場において効率化や独自性を高めるためのロボティクスによる自動化ソリューションのニーズが高まっています。ニコンは、優れたロボティクス技術をベースに自動撮影ソリューションで高い評価を得ているMark Roberts Motion Control Limited(以下「MRMC社」)を子会社化し、同社のテレビや映画業界におけるリーディングポジションを強化するとともに、MRMC社が開発した自動撮影ソリューションと、当社が持つ映像関連技術と広範な販売チャネルの活用などにより新市場の開拓を目指し、映像事業における事業領域の拡大を推進していきます。

大学、企業、外部団体等との連携

ニコンでは、社外との連携を積極的に進めています。例えば、再生医療関連では京都大学iPS細胞研究所との共同研究や、株式会社ヘリオスとの業務・資本提携、複数企業が参加する「スマート・セル・プロセシング」プロジェクトへの参画などに取り組んでいます。また、東京大学に「ニコン イメージングサイエンス寄付研究部門」を開設して産業に直結する光学の教育を行い、次代の光学産業をリードする技術者の育成に貢献しています。

プライベートファンド

ニコンでは、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)プログラムの一環として、ベンチャー企業に投資するためのプライベートファンドをSBIインベストメント株式会社と共同で設立しています。投資対象をニコンの既存事業だけでなく新規分野にまで拡大し、SBIインベストメントがこれまで培ってきた成長分野への投資実績と経験を活用。日本および北米を中心に、欧州、アジア地域などにおいて、ニコンと将来のストーリーを描ける可能性のあるベンチャー企業への投資を通じて新事業の育成に取り組んでいます。投資後は事業シナジーの検討と目的に応じた追加出資(フォローオン)を実施しています。規模は最大100億円、運用期間は8年間を予定しています。

Nikon SBI Innovation Fund

事業領域
将来の映像サービス事業、産業機器事業、ヘルスケア事業など
分野
  • VR/AR/MRサービス・システム
  • AI
  • ロボティクス
  • コミュニケーション/クラウド/配信・サービス
  • ヘルスケア
  • 光学
  • 画像
  • センシング/応用・ソリューション
出資状況(2016年7月~2019年3月末時点)
  • 日米スタートアップへの出資(新規投資:11社、追加出資:6件、検討中:数社)
  • 海外ディールを幅広く探索・アクセラレートしている500 Startups Japanに出資
  • 受入部門が主体となり、投資先との事業シナジーを検討しながら次期ラウンドの追加出資や事業発展を検討中

ポートフォリオ

ベンチャーキャピタルとの協業

ニコンでは新規事業の拡大に向けてSBIインベストメント、Geodesic Capital、Beyond Next Ventures、500 Startups Japan、など、日欧米の複数のVCに出資しています。各VCからは多くのディール情報やトレンド情報を提供いただくとともに、定期的なミーティングで情報を交換。ベンチャービジネスの調査・比較、対象会社の事業調査や将来価値の推測算定など幅広いサポートを得ています。

アクセラレータープログラム

ニコンでは、高い技術力や有望なビジネスプランを持ち、世界に向けてイノベーションを起こす意欲のあるベンチャー企業や、世の中に価値を問いながらアイデアを事業につなげ、自らの力で事業化を目指すイントレプレナー(社内起業家)を募集。それぞれのビジネスアイデアの事業化や活動を支援するさまざまなプログラムの提供を通じて、新規事業の創出を推進しています。

CAP2016

「Corporate Accelerator Program」(コーポレートアクセラレータープログラム:以下、CAP)を2016年10月3日から開始。世界に向けてイノベーションを起こす意欲のあるベンチャー企業を募集し、そのビジネスアイデアを支援しています。CAP2016は、株式会社ゼロワンブースターと共同で実施しました。本プログラムの期間中、多く応募の中から選抜されたベンチャー企業に、ニコンの社内外の専門知識を持った人材による多様なメンタリング(指導やさまざまな支援)を行いました。選出したベンチャー企業は、以下の7社です。

Nikon Intrapreneur Program 2017

「Nikon Intrapreneur Program」は、ニコン初の社内起業家支援プログラムです。応募者が自ら成し遂げたいという強い意志を持って事業をつくり、やり切ることを前提としたアイデアを募集。新事業創出だけでなく、社内の活性化をも目指します。アイデアを採択された人は、イントレプレナーとして世の中に価値を問いながらアイデアを事業につなげます。
2018年9月には、Demo Dayを実施し事業化へのスタートを切りました。今後はプログラムの目的や目標をより明確にするとともに、社外ベンチャーとの連携によるスピード立ち上げや、社内外のメンターやカタリストの強力なサポート、ワークショップ・研修によるイノベーター育成なども検討。テーマ/人材の発掘の機会も増やし、意欲的な社員のさまざまな活動を誘発し、イノベーションを促進していきます。