ニコンのサステナビリティ
ニコングループの社会的責任(CSR)は、企業理念である「信頼と創造」を事業活動の中で具現化し、社会の持続可能(サステナブル)な発展に貢献していくことです。
この考えを経営に落とし込み実践するため、ニコングループでは、中期経営計画およびCSR重点課題を基盤に据え、技術力とブランド力でニコンならではの製品・サービスを生み出します。これによって提供される社会的価値により、社会課題の解決、さらにはSDGs達成を含めた社会の持続性に貢献することをめざします。

ニコングループでは、サステナビリティへの取り組みを効率的かつ計画的に進めるため、CSR重点課題を選定しています。
また、これらの課題ごとに目標を立て、グループ全体のサステナビリティ活動を推進・管理しています。
2021年1月、ニコングループは、CSR重点課題を見直し、新たに上記の4分野・12の重点課題を選定しました。
CSR重点課題の特定プロセス
GRIスタンダードやISO 26000、国連グローバル・コンパクト、SDGsなどから社会的課題を洗い出し、経営ビジョンや事業のバリューチェーンなどを踏まえ、ニコングループと関連性の高い課題を34項目抽出。
ESG評価機関などが優先する課題、NGOをはじめとした社内外とのコミュニケーション、CSR先進企業のベンチマークなどを踏まえ、抽出した各課題の「社会への影響度」(経済、社会、環境に対する影響度合い)と「ステークホルダーへの影響度」(ステークホルダーの評価や意思決定に対する影響度合い)の双方を評価し、重点課題の候補を抽出。

経営層における議論を重ね、新たな12の重点課題候補を特定し、それぞれの課題においてニコングループの「2031年3月期目標(めざす姿)」を定め、経営委員会で決定。
全部門長に新たな重点課題を説明するとともに、自部門に関係する課題を2022年3月期の部門目標として展開することを周知し、それぞれの部門で目標を立案・展開。

ニコンとSDGs
ニコングループでは、各CSR重点課題について、「ニコングループが取り組むべきこと」と「2031年3月期目標(めざす姿)」を掲げています。それらに沿いながらグループ全体で2030年を期限とするSDGsの達成に貢献するサステナビリティ活動を推進していきます。
分野 | CSR重点課題 | 関連するSDGs |
---|---|---|
事業 | コア技術による社会価値創造 |
|
信頼に応える品質の維持・向上 | ||
分野 | CSR重点課題 | 関連するSDGs |
環境 | 脱炭素化の推進 | |
資源循環の推進 | ||
汚染防止と生態系への配慮 | ||
分野 | CSR重点課題 | 関連するSDGs |
社会・労働 | サプライチェーン管理の強化 | |
人権の尊重 | ||
ダイバーシティ&インクルージョン | ||
従業員の健康と安全 | ||
分野 | CSR重点課題 | 関連するSDGs |
ガバナンス | コンプライアンスの徹底 | |
コーポレート・ガバナンスの強化 | - | |
リスクマネジメントの強化 | - |
サステナビリティ推進体制

ニコングループでは、サステナビリティにかかわる活動全般の管理、必要な審議・決定を行うために、ニコンの社長を委員長とし、経営委員会メンバーなどを委員とする「CSR委員会」を設置しています。
また、グローバルに事業を展開するニコングループとして、各地域の文化や習慣、言語などの特性を考慮しつつ、グループで一貫性を保つことが重要です。そのため、ニコングループが事業を展開する各地域にグループ会社社長などをメンバーとする地域版のCSR委員会を設置するとともに、各社のCSRコーディネーターを選任し、連携を図っています。
ニコン行動規範
ニコングループでは、CSRの基本姿勢と、それに基づき従業員が日常業務においてとるべき行動の規準を「ニコン行動規範」として定めています。

国際的なイニシアチブへの参画
ニコングループでは、国際的なイニシアチブと連携することで、自社グループの取り組みの効率化、およびその効果の最大化を図っています。ニコンは、2007年に国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名し、人権、労働、環境、腐敗防止に関する10原則を尊重しています。さらに、2018年5月、ニコングループおよびサプライチェーンにおけるCSRの水準向上を目的に、RBA(Responsible Business Alliance)に加入しました。
このほか、特に注目度が高い地球温暖化の問題に向け、各種環境イニシアチブにも参加しています。

- *参加する環境イニシアチブについては、「脱炭素化の推進」のページをご覧ください。