ニコンの技術で課題の解決を探求

ニコンは、自社の技術を社会課題の解決に役立てることを、公益団体などとともに探求しています。
ニコンと公益財団法人日本自然保護協会は、赤谷プロジェクトの野生動物モニタリング調査で収集される膨大な画像データから、動物が撮影された画像のみを効率的に抽出する技術の開発に取り組みました。深層学習に基づく画像認識技術の開発により、従来、数万枚の画像を人の目で抽出していた労力を大幅に削減することが目的です。この技術を実現することで、モニタリングのためのセンサーカメラの増設や、野生動物の生息状況の分析に時間を割くことが可能となり、科学的な自然環境調査の発展に貢献できます。
また、ニコンは、3Dデータアーカイブの活用による民俗芸能継承支援の可能性を追求しています。日本に数多くある民俗芸能の保存には、従来、ビデオを用いた映像記録が広く採用されていますが、この方法では取得できる映像が限られており、必要な画角や視点からみた映像が記録されていないといった課題があります。ニコンが開発した3次元空間の情報取得技術によって、動的な3Dデータを記録したり、再生時に画角や視点を自由に変更することができます。ニコンは、この動的な3Dデータを利用したコンテンツが、さまざまな目的に活用できると考え、2017年より民俗芸能発表会などでデータアーカイブの実証実験を重ねています。

9 産業と技術革新の基盤をつくろう
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ニコン映像事業部の開発部門と⽇本⾃然保護協会との共同開発により、動物画像を自動検出する画像認識技術を開発し、赤谷プロジェクトに提供。
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ニコンのシステムは、1台から数台の測距カメラで舞踊の3Dデータを取得。また、演技空間のモデリングによる空間と踊り手の仮想的統合技術、モデルのカラーデータ化技術を開発。これらの技術は民俗芸能の継承、舞踊の学術解析に活用され、更には観光やエンターテイメント分野への応用が期待される。写真は、神奈川県教育委員会の協力のもと行われた国選択の無形民俗文化財である吉浜の鹿島踊(神奈川県湯河原町)のデータ化実験。
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人物を画像認識し重心を算出することによって人流を解析。自由視点の俯瞰により舞踊のフォーメーションのデータ化が可能。これらの技術はセキュリティ分野での応用も期待される。