信頼に応える品質の維持・向上

マテリアリティ2

重要と考える理由

広く市場で用いられる製品やサービスが安全であることは、社会の持続的な発展の前提です。IoTやAIなどの技術が進展する今日においては、安全性や環境対応に加え、製品セキュリティを含めた品質確保が必要です。また、ライフスタイルや価値観などにより変化するお客様ニーズへの対応も、品質向上の重要な側面と捉えています。

コミットメント

ニコングループでは、創造的かつ効率的なものづくりにより、社会の健全な発展に貢献することが使命と考えています。そのために、将来の環境変化への対応を念頭に、全社視点で生産体制を最適化するとともに、製品の企画、開発、設計段階からものづくりの各プロセスを考慮しています。中でも安全性や環境配慮および製品セキュリティを含めた品質の確保は、最も重要なテーマです。品質委員会を中心に、全社の品質マネジメントシステムの強化や、品質ロスコストの見える化、品質教育のレベル向上や行動原則の定着による品質文化の醸成などを通じて、品質問題の未然防止を図っています。
また、多様化・高度化するお客様のニーズに応えていくために、製品のみならず、受注品への対応や、提供するサービスに関しても信頼に応える品質の維持・向上に努めていきます。

目標

ありたい姿 安全、環境、セキュリティに配慮した競争力のある製品・サービスの提供
戦略 品質マネジメントの高度化と定着
指標/目標(達成年)
  • 事業環境の変化に対応した品質マネジメントシステムの見直し計画の達成度/100%(毎年度)
  • 品質マネジメントシステムの運用状況モニタリング・改善計画の実施率/100%(毎年度)
  • 品質に関する基本教育の理解度*/80%以上(2025年度)
  • *対象範囲:株式会社ニコンの事業部およびグループ生産会社

ニコンのものづくり

ニコングループでは、「お客様」「品質」第一を基本理念とし、お客様のほしいモノやコトをお客様にとって最適な方法で実現する“ものづくり”を提供します。そして、お客様の課題を先読みし、多様なソリューションによりイノベーションを牽引します。

基本的な考え方

ニコングループでは、商品(製品・サービス)を通して顧客に提供できる価値を高め、社会の健全な発展に貢献することを「品質基本方針」に定めています。また、この方針を実践するため、「品質管理指針(QMD:Quality Management Directive)」を策定しています。
各事業部門(グループ会社含む)では、 QMDに基づく品質マニュアル(QM)を作成しています。この QMDは、ISO 9001*の規格要求事項を包含しており、世の中の動きや状況などの変化に対応して、迅速かつ適切な改訂を実施しています。なお、ニコングループでは、生産会社を中心にISO 9001認証を取得しており、ニコンおよびグループ生産会社の取得率は約50%(社数比率)です。

  • *ISO 9001:ISO が制定した品質マネジメントシステムの国際規格。ISO 9000シリーズは組織が品質を維持管理するための仕組みを定めており、ISO 9001は審査登録機関による認証取得が可能。

品質基本方針

企業理念である「信頼と創造」のもと、次の品質基本方針を掲げ、商品を通して顧客に提供できる価値を高め、社会の健全な発展に貢献する。

  1. (1)創造的、効率的な「ものづくり」を通し、ブランド価値を高め、高品質で差別化された商品をタイムリーに市場へ提供する。
  2. (2)安全性の確保や環境に配慮した商品を提供し、顧客と社会の信頼を得る。

体制

ニコングループは、グループ全体の品質管理に関わる重要事項の審議・決定を行うため「品質委員会」を設置しており、生産本部長が委員長、各事業部長などが常任委員を務めています。傘下には製品部会、教育部会を設置し、品質・環境問題の未然防止、法規制対応や安全性確保、製造技術の維持向上などの機能強化を図っています。

品質管理体制図(2023年4月1日現在)

代表取締役 兼 社長執行役員/リスク管理委員会/品質委員会/製品部会:事業部門の品質状況確認・品質問題、製品環境問題の未然防止処置展開・標準化に関わる事項の基本方針・策定等の決定/教育部会:製造技術評価制度の運営、改廃提案・製造技術の維持向上、人材育成促進/QMDアセスメント、QMS・CMS推進連絡会議等による支援・提示/事業部/対応策、実施状況の報告

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2022年度目標と実績

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2022年度目標 2022年度実績
安全にかかわる製品事故を未然に防止するため、新分野の製品向けに安全設計通則を整備し、計画的に安全設計教育を実施する 2023年1月に新分野の通則として、X線機器安全通則および産業用ロボット安全通則を発行(2023年6月、7月に通則の教育を開催予定)
主要なグループ会社に対して、総合見直しを行った品質管理指針(QMD)に基づいた品質システムの再点検を実施する 国内グループ会社を中心にQMDに基づく品質管理システムの点検を実施(抽出された課題は改善計画を策定して対応)
品質管理システム(QMS)アセスメントと環境管理システムアセスメントの統合ルールを決定 統合への課題を検討した結果、長期的な視点でQMS アセスメントに環境管理システムアセスメントを取込む方針を決定
また、アセスメントに品質/ 環境事故事例をフィードバックする仕組みを追加
(ルールは引き続きの検討とし、2023年度にトライアル運用を開始予定)
顧客エンゲージメント強化を目的としたデジタルマーケティングの推進に向け、製品情報ページへの速やかな誘導を実現するためのニコンのウェブサイト改定を実行する クッキーバナーの導入やプライバシーノーティスの見直し等を行い、グローバルサイトを2023年3月にリニューアル
GDPRなどの各国個人情報保護法への対応に着手開始

サステナビリティ報告書

詳しくはサステナビリティ報告書の「信頼に応える品質の維持・向上」をご覧ください。

ニコンのものづくり

  • 基本的な考え方
  • 体制
  • ありたい姿の実現に向けた戦略
  • ものづくり力の強化

品質と安全の確保

  • 基本的な考え方
  • 体制
  • 品質を総合的に管理
  • 主な取り組み
  • 製品・サービスの安全確保

お客様満足

  • 基本的な考え方
  • デザインを経営に活用する組織の基盤強化