共焦点レーザー顕微鏡システム「A1 HD25」「A1R HD25」を発売

世界最大の視野数25mm、広視野を高速・高解像に画像取得

2018年8月30日PRESS RELEASE/報道資料

共焦点レーザー顕微鏡システム「A1R HD25」
(研究用倒立顕微鏡「ECLIPSE Ti2」に装着)

株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンインステック(社長:木村 俊一、東京都港区)は、面積比で従来の約2倍にあたる世界最大※1の視野数※225mmの広視野を高速・高解像に画像取得が可能な共焦点レーザー顕微鏡システム「A1 HD25」「A1R HD25」を発売します。

  • ※12018年8月30日時点で、発売済みのポイントスキャニング方式共焦点レーザー顕微鏡システムにおいて。ニコン調べ。
  • ※2顕微鏡から取り出せる像の大きさ。

発売概要

商品名 共焦点レーザー顕微鏡システム「A1 HD25」
共焦点レーザー顕微鏡システム「A1R HD25」
価格(税別) 「A1 HD25」 35,000,000円~
「A1R HD25」 37,000,000円~
(価格は仕様により異なります)
発売時期 2018年8月31日

開発の背景

共焦点レーザー顕微鏡は、光を検知する受光部にピンホールを設けて、焦点から外れた不要光をカットすることにより、コントラストの良いクリアな画像が得られる顕微鏡システムです。厚い試料であっても、複数の高さで撮影した画像を合成して立体画像を作成し、観察することができます。
バイオサイエンス分野では、生体組織やモデル生物(ゼブラフィッシュ、ショウジョウバエなど)のように、大型なサンプルを生きたまま観察し、その反応や変化を研究、解析するニーズが高まっています。
ニコンはこのようなニーズに応え、世界最大の視野数25mmの広視野観察を実現した共焦点レーザー顕微鏡システム「A1 HD25」「A1R HD25」を開発。生体組織やモデル生物の全体像を観察する際でも、広視野を高速・高解像に画像取得し、撮影にかかる時間を短縮することができます。

主な特長

1. 世界最大、視野数25mmの広視野観察が可能

研究用倒立顕微鏡「ECLIPSE Ti2-E」と組み合わせて使用することで、世界最大の視野数25mmの広視野観察が可能です。前機種の共焦点レーザー顕微鏡システム「A1+」「A1R+」の視野数18mmと比較し、面積比約2倍の広視野を実現。視野周辺部の重要な現象も逃さずとらえ、研究の可能性を広げます。

● 従来の共焦点レーザー顕微鏡システムで撮影した画像との比較

従来のイメージ(視野数18mm)
「A1 HD25」のイメージ(視野数25mm)

試料:マーモセットの脳神経

2. 毎秒720フレームの高速撮影で、動きの速い変化をとらえる

「A1R HD25」に搭載したレゾナントスキャナーは、毎秒720フレーム(512×16画素)の撮像速度を実現。細胞内の反応や相互作用など動きの速い変化も鮮明にとらえます。また、高速スキャニングにより、励起光による生細胞のダメージを低減し、褪色を抑えます。

3. 広視野観察と高速・高解像撮影による、高スループットを実現

広視野観察の実現により、画像のタイリング※3に必要な画像取得枚数と撮影時間を大幅に低減します。また、「A1R HD25」に搭載したレゾナントスキャナーは、1K(1024×1024)の高解像度な画像を高速に取得できます。低倍観察時でも高解像で高品質な画像取得ができ、微細構造の観察を可能にします。
さらに、複数の条件で解析を行うスクリーニング作業や、大型サンプルの撮影も効率よく行えます。

  • ※3隣り合う画像をつなぎあわせ、1枚の広範囲な画像をつくりだす方法。

主な仕様

横にスクロールしてご覧ください。

「A1 HD25」 「A1R HD25」
スキャニング走査範囲 25mm(φ25mmに内接する正方形)
画素サイズ ガルバノスキャナー 最大4096×4096画素
レゾナントスキャナー 最大1024×1024画素
走査速度
(撮影速度)
ガルバノスキャナー 毎秒10フレーム(512×512画素、双方向)
毎秒200フレーム(512×16画素、双方向)
レゾナントスキャナー 毎秒30フレーム(512×512画素)
毎秒720フレーム(512×16画素)

こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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