経営方針

持続的・中長期的に企業価値を向上させるために、2019年5月に2021年度を最終年度とする中期経営計画を発表しました。これに基づいてさまざまな戦略施策に取り組んでいます。

ニコンが中長期的に目指す姿

精密・光学分野で規模とリーダーシップポジションを有する事業から構成される、精密・光学のリーディングカンパニー

本中期経営計画の位置付け

持続的企業価値の「成長基盤構築」を目標とし、「仕込み」のための積極的投資を行う期間とします。ROE8%の早期達成に向け、企業価値向上のための取り組みを続行します。

戦略施策の全体像

新領域への積極投資を通じた「新たな収益の柱の創出」を戦略の柱とします。同時に、既存主要3事業(映像、FPD、半導体)の収益力向上も図ります。

新たな収益の柱の創出

2019年発表の中期経営計画

新領域への積極投資を通じた
新エンジンの早期獲得
(材料加⼯ビジネスの⽴ち上げ)

進捗状況

材料加工ビジネス

  • 提供する顧客アプリケーション
    タービンブレード補修、航空分野燃費改善、風力発電効率向上、金型・工具加工効率向上
  • 製品とソリューション
    • 付加積層造形加工機…3Dアライメントによる段取りレス、多様な金属対応、小型軽量
    • 高精度金属除去加工機…サブマイクロメートルレベルの平面仕上げやフィードバック微細加工
    • リブレット加工サービス…流体力学に基づく表面微細加工でエネルギー効率改善
      将来アプリケーション開発につながる受託加工サービス開始
  • オープンイノベーションと顧客開発
    バリューチェーン・提供価値拡大で、宇宙航空・エネルギー・電機分野中心に顧客開発進捗

コンポーネント事業

光学・EUV関連コンポーネントで収益を創出し収益獲得フェーズに移行しながら新たなキーコンポネント開発。多様化・高度化する顧客要求に対してソリューション提供を強化し、更なる成長を実現。

既存事業の収益力強化

2019年発表の中期経営計画

既存主要3事業の
収益力向上
(映像、FPD、半導体)

  • 映像事業:ニコンの基盤事業として、安定的に200億円以上の営業利益を確保
  • FPD装置事業:中長期的に安定需要が見込める市場で、引き続きリーダーシップポジションを堅持
  • 半導体装置事業:収益性重視の事業戦略の下、継続して安定的なキャッシュフローを創出

進捗状況

映像事業

  • カメラビジネス
    • プロ・趣味層向けミラーレスシフト
      フラッグシップボディの市場投入、特徴あるレンズラインアップの拡充、
      新たな映像表現につながるアプリケーション提供により、顧客満足度と売上の質を向上
    • 差別化強化に向けて十分な内外リソース投入
  • B to B展開-カメラ関連技術やIP活用
    • ロボット制御による自動追尾や姿勢解析技術による映像体験提供
    • 映像コンテンツビジネス(ボリュメトリックビデオ撮影、3Dアバター作成)
    • 映像解析を用いたモニタリング関連サービス

中計期間で事業運営費630億円削減、売上1,500億円以下でも黒字確保可能な体制に


精機事業

  • FPD露光装置
    • 高精細化・生産性向上で更なる顧客価値追及、中小型はシェア拡大基調を堅持
  • 半導体露光装置
    • 主要顧客取引をベースに他の安定顧客開発を強化、将来露光装置の要素技術開発にも注力
  • サービスビジネス
    • 使用状況の分析強化によるメンテナンスや改良需要の掘り起こし、リファーブ・リユースなど積極化
  • 計測・検査分野
    • 検査装置ビジネスは『産業機器事業』との統合により顧客接点やアカウント戦略を強化、顧客の歩留まり向上に貢献するLitho Boosterに注力

前期までに固定資産・棚卸資産200億円以上のスリム化を実行

2019年発表の中期経営計画

コスト改革

  • 3年累計:180億円
  • サプライチェーン最適化
  • 管理間接部門の機能・業務・コストをゼロベースで見直し
  • 販売、生産体制の最適化
  • 工程刷新、工期短縮

進捗状況

本社、調達コスト改革は順調に進捗しており、中計期間で180億円削減の予定

ものづくり基盤の強化

2019年発表の中期経営計画

デジタルマニュファクチャリングによる「ものづくり体制」の構築

進捗状況

  • 全社の技術戦略を一元管理、次世代の事業開発集約
  • 全社の光学生産、生産技術、品質管理、調達機能、人材育成を集約

経営基盤強化策

  • 人的資本シフト
    • 既存事業から成長領域へ1,000名規模の再配置(国内)
    • 生産体制販社再編を進め、前期までに約1,500名を適正化(海外)
  • バランスシートマネジメント
    • 将来リスク低減のため前期までに650億円以上設備・のれんをオフバランスしスリム化
    • 前期までに400億円以上の政策保有株式と遊休地売却を実施し流動化
  • 中長期資本配分
    • 総還元性向40%以上で安定配当を重視
    • 新たな柱の確立に向けて、最大40%を投じる戦略投資方針を堅持

ガバナンス体制の強化

2019年発表の中期経営計画

経営陣の指名と後継者育成計画

戦略的意思決定の監督・評価を実効的に行える体制

進捗状況

  • 透明性確保:指名審議委員会や後継者育成計画の実効性強化、取締役会実効性の評価、業績連動報酬拡大など実施
  • 取締役会構成:資質を重視した多様性拡大(女性1名、製造業出身2名が新たに参画)、社外取締役の比率は45%へ上昇

長期成長領域

さまざまな社会的課題と、それらの解決に応用できるニコンのアセット。この二つを考慮し、「デジタルマニュファクチャリング」「ビジョンシステム/ロボット」「ヘルスケア」の3つを長期成長領域に定めました。

マクロトレンド(社会課題、ニーズ)

  • デジタルトランスフォーメーション
  • インダストリー4.0
  • IoT
  • AI
  • 高齢化
  • 医療費増大

既存アセット

  • 光学技術
  • 精密計測・加工技術
  • 画像処理技術
  • 制御技術
  • 顧客基盤
  • サプライチェーンマネジメント

長期成長領域

デジタル
マニュファクチャリング

ビジョンシステム/
ロボット

ヘルスケア

進捗状況

  • デジタルマニュファクチャリング
    ニコン独自のデジタルマニュファクチャリングである”材料加工ビジネス”展開
  • ビジョンシステム/ロボット
    社会のDX・自動化へ対応するセンサー、ロボット、スマートカメラ、トラッキングなどのソリューション開発
  • ヘルスケア
    機器販売に加え、創薬支援サービスや遺伝子解析、細胞受託生産に注力

中長期的な、成長領域における事業拡大シナリオ

ニコンの新たな柱として確立するため、事業拡大シナリオを推進します。

2020-21年度 2022-24年度 2025年度〜
顧客開拓、製品開発 事業のスケール化 ニコンの新たな柱を確立
  • M&A・アライアンスにより立上げ加速
  • パイロット顧客とのパートナーシップ締結、共同プロジェクトを始動
  • 機能横断的なアジャイル開発
  • 複数の顧客アプリケーションを展開
  • 各事業で主要顧客を獲得、スケール化
  • 売上1,000億円規模の高収益事業に成長
  • 材料加工ビジネス、ビジョンシステム/ロボット関連など、成長領域全体を立ち上げ
M&A・アライアンス
買収&シナジー
材料加工事業
ビジョンシステム/ロボット、
精密光学コンポーネント

サスティナビリティ

2030年数値目標

  • 事業所における温室効果ガス排出量を70%以上削減(2013年度比)
  • 事業活動で使用する電力30%を再生可能エネルギーへ(2050年までにカーボンニュートラル達成)

CSR重点課題