トップメッセージ

エモーショナルな部分とロジカルな部分を併せ持つ

取締役社長兼社長執行役員

ニコンという会社は、ある意味で特殊な会社だと思います。1917年の創立以来、社会のニーズに応え続けてきた過程で、コンシューマ向け製品と企業向け産業用装置、2つの異なる製品を同時に展開することが求められました。それは、人間の感性や感覚を捉えることと、世界最高水準の精度を徹底的に追求し、技術の極限に挑むことを同時に実現するということであり、いわばエモーショナルな部分とロジカルな部分の双方を併せ持つ会社でなければならないということです。ニコンはこの性格が異なる両者が同居している、実に特徴的な会社なのです。
更に、ニコンというブランドには、たいへん大きく強い力があります。特にデジタル一眼レフカメラにおいては、プロ用機材として非常に高い地位を維持し続けており、欧米市場をはじめ、全世界でも高いシェアを維持しています。その強さの理由は、長い時間をかけて培われてきた信頼以外の何物でもありません。
2017年に、ニコンは創立100周年を迎えます。100年という非常に長い時を企業として元気に事業展開できるということは、ニコンの中に確かなDNAが存在しているからだと言っても過言ではないでしょう。既存技術や既存事業とは全く違った新しい分野へと進出し、売り上げを伸ばしていこうという考え方もあります。しかし我々は、オプティクスという基盤をしっかり守りながら新しい分野にチャレンジしていくという流れを変えませんでした。ニコンは、“この分野では絶対に負けない”という強いDNAを内側にしっかりと持っている会社だからこそ、本質が変わることなく続いているのです。そして、そんな変わらない点にこそ大きな信頼が寄せられているのではないかと思うのです。
“何かを成し遂げたい”という強い思いを持って

今後、ニコンはどういう展開をしていくのか。
デジタルカメラの分野では、写真、映像の利用シーンはフィルムカメラの時代と大きく異なり、通信機器との連携はこれからますます強くなっていくと考えられます。インターネットの発達により、写真と動画の融合など10年前には考えられなかったような映像の活用方法も生まれており、当社でも既に「Nikon1」という新しい価値を持ったカメラを発売しております。これからも更に進化を遂げ、多くの楽しみをお客様に提供していくことになると思います。
露光装置の分野では、より高効率な半導体生産を可能とする装置の開発を強化していき、更に微細化の流れを追求していくとともに、液晶パネル用途では、スマートフォンやタブレット端末、液晶テレビなどの更なる高精細で美しいパネル開発の実現に貢献していきます。
また、顕微鏡の分野でも超解像顕微鏡システムのような最先端の装置で世界をリードしていきます。
こうした既存事業においては更なる成長を遂げ、世界を牽引できる企業でありたいと思います。
また、グローバルな経済の中でも欧米市場での確かなポジション確保と新興市場の開拓には継続的に注力していきます。
企業理念である「信頼と創造」は、我々を非常によく表している言葉です。ニコンの歴史を振り返ってみれば、技術的に不可能と言われたものも創造し実現してきた、まさにブレイクスルーの積み重ねでした。製品化するには充分なスペック・仕上がりであっても、より完成度の高い商品にする為に僅かでも可能性があれば決して妥協せずに完璧を追求する、そんな技術に対する強いこだわり、ものづくりに対する真摯な姿勢も、ニコンというブランドへの信頼を支えています。この企業理念は、これからも大切にしていかなければなりません。
ニコンへの入社を希望してくださる皆さんには、動機は何であれ“何かを成し遂げたい”という強い思いを持っていていただきたい。さらに周囲を巻き込み、チームとしてその何かを実現していける人であって欲しいと思います。そして、世界をリードする製品、サービスを生み出すことに企業人として貢献していただきたいと思います。ニコンは常に新しい価値を提案できる会社であり、持続的な成長を続ける強い会社として、世界中の人々の生活、社会に貢献できる存在になれると信じています。
