米国Athersys, Inc.と日本における脳梗塞の治療を目的とした体性幹細胞再生医薬品MultiStem®の受託生産契約を締結

2017年10月11日PRESS RELEASE/報道資料

株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都港区)の子会社、株式会社ニコン・セル・イノベーション(社長:中山 稔之、東京都港区)は、Athersys, Inc.(会長兼CEO: Gil Van Bokkelen、本社:米国、以下「アサシス」)との間において、日本における脳梗塞の治療を目的に治験が進められている体性幹細胞再生医薬品MultiStem®の商用化に向けた受託生産契約(以下「本契約」)を締結しました。MultiStemは、アサシスが開発を進め、すでに特許取得済みである量産可能な体性幹細胞再生医薬品です。
本契約の締結を受け、ニコン・セル・イノベーションは、商用段階における受託生産の実施に向けて、同社の施設での生産の準備を開始します。

MultiStemによる治療は、脳梗塞発症後、有効な治療が可能な時間を現在の標準である4.5時間から36時間に延ばすことや患者の回復の促進が期待されています。有効な治療を施す時間が延びると、治療を受けられる患者が今よりはるかに多くなることになります。

MultiStemの日本における開発および販売する独占的なライセンス契約は、ニコンと再生医療の実現化に向けた業務・資本提携契約を締結している、株式会社ヘリオス(社長:鍵本 忠尚氏、東京都港区、以下「ヘリオス」)が保持しています。現在、ヘリオスは日本において、脳梗塞急性期を対象疾患としたMultiStemの有効性および安全性を検討する臨床試験を実施しています。ニコン・セル・イノベーションは、アサシス、ヘリオスと協業し、日本におけるMultiStemの商用化を目指します。

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ニコンは、コア技術である光学技術および画像解析技術を活用し、細胞の品質評価をソリューションとして提供する新事業を始めており、このソリューションはさまざまな現場ですでに採用されています。ニコンの100%子会社であるニコン・セル・イノベーションは、再生医療用および遺伝子治療用細胞における前臨床試験から上市まで、幅広い受託開発・生産のサービスを提供します。
再生医療は、世界中の難治性疾患の罹患者に対する新たな治療法として期待されている分野であり、製品開発・実用化へ向けた取り組みが本格化し、近い将来大きな市場となる可能性を持っています。
ニコンおよびニコン・セル・イノベーションは、日本における再生医療実用化の早期実現とともに、人々のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していきます。

脳梗塞について

脳梗塞は、脳卒中の主な病態で、脳内の血流が遮断されることにより、その先に酸素や栄養分が届かなくなり、時間の経過ともに神経細胞が壊死していく疾患です。死亡率が高く、患者さんの生活の質を著しく低下させることから、医療現場において治療薬のニーズが特に高い疾患でもあります。現在、世界での患者数は1,700万人以上にのぼり、米国、欧州そして日本において毎年合計で200万人以上が亡くなっています。
現在の治療方法では、発作発生後4.5時間以内に、脳内の血管に詰まった血の塊を溶かす血栓溶解剤であるt-PAの投与や、機械的血栓回収術を実施する必要があります。脳梗塞発症後、治療できる時間をより長くする新薬の開発が期待される疾患領域です。

アサシスについて

アサシスは、人々の寿命を延ばし、QOLを向上させる治療薬候補品の探索や開発に注力する、国際的なバイオテクノロジー企業です。1995年に設立、2007年に株式上場(NASDAQ:ATHX)し、ビジネス基盤や製品のさらなる発展に向け、大手製薬企業やバイオテクノロジー企業をはじめ、世界的に有名な研究機関と戦略的提携や連携を構築しています。
開発中のMultiStemは、成人由来の量産可能な体性幹細胞再生医薬品です。現在、心血管、神経、炎症、免疫系などの疾患領域における適応症を対象とし、MultiStemを活用した臨床段階の複数のプログラムが進行中です。

  • *MultiStem®は、アサシス米国による米国およびその他の国における登録商標または商標です。

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