ASMLおよびCarl Zeissに対する半導体露光装置に関する特許侵害訴訟の提起について

2017年4月24日PRESS RELEASE/報道資料

株式会社ニコン(本社:東京都港区、社長:牛田一雄)は、半導体露光装置を製造販売する、 オランダのASML Holding N.V. およびその関連会社(以下「ASML」)と、ASMLに光学部品を供給する、ドイツのCarl Zeiss SMT GmbH(以下「Zeiss」)による当社の特許侵害行為の停止を求め、オランダ、ドイツ、日本において、本日、訴訟手続きを開始しました。
この訴訟において、当社は、半導体の製造に全世界で使われているASMLの露光装置において、ASMLおよびZeissが、当社の特許を無断で使用、侵害していることを明らかにしていきます。

ニコンは、豊富な実績を持つ調停人を交え、これまでASMLおよびZeissと本件の解決に向け協議を行ってきましたが、合意に至ることができませんでした。しかしながら、ASMLとZeissによる当社の特許技術の無断使用は継続していることから、やむなく、法的権利を行使することにしました。

ニコンは、オランダのハーグ地方裁判所にてASMLに対し11件の特許侵害訴訟を提起し、また、東京地方裁判所へも提訴しました。そして、ASMLの液浸露光装置に使用されている光学部品の製造を行っているZeissに対してはドイツのマンハイム地方裁判所へ提訴しました。

ASMLは、同社の2016年12月期通期の売上高の76.3%にあたる約35億ユーロが液浸露光装置による売上であると公表しています。ニコンは、これらの装置には当社の特許技術が使われていると考えており、一連の訴訟では、ASMLとZeissによるこれら製品の流通、販売の差し止めとともに損害賠償を求めていきます。

2000年代初頭にニコンが開発した液浸露光技術は、スマートフォンやメモリチップなど多岐にわたる製品において使用されている最先端半導体の製造に欠かせない技術となっています。現在、液浸露光装置を製造・販売しているのはニコンとASMLの2社だけです。

ニコンの取締役社長兼社長執行役員である牛田一雄は、本件に関して以下のように述べています。
「長年にわたる研究開発への継続的かつ多大な投資により、ニコンは半導体業界に大きな革命をもたらした液浸露光技術をはじめとする最先端の露光技術を生み出してきました。半導体は私たちの生活に欠かせない電子機器の中核をなす部品です。我々は、当社の技術がグローバルな情報化社会の発展において果たした役割を誇りに思っています。液浸露光技術を含む当社の最先端技術特許を無断で使用してきたことにより、ASMLは同社の半導体露光装置事業を拡大させてきたと我々は確信しています。知的財産権を尊重しあう環境は公正かつ健全な競争の前提であり、最先端の製品やサービスを社会に提供するイノベーションを推し進めるために最も重視すべきものだと考え、今回の提訴を決断しました。」

ニコンは以前にも、当社特許を無断使用されたことによりASMLとZeissに対する提訴を行い、当時の米国における訴訟は当社に有利な形で和解に至りました。その後13年が経過した今、ニコンはASMLとZeissが無断で当社の特許を使い続けていることに終止符を打つべく、再び、法の下で差止請求や損害賠償を力強く求めていきます。

ASML、Zeissによるニコンの特許侵害の背景

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