ニコンと東京エレクトロンによる液浸技術共同開発について
2003年7月7日
株式会社ニコン(東京都千代田区、社長 嶋村 輝郎)は、東京エレクトロン株式会社(東京都港区、社長 佐藤 潔)と、露光装置にかかわる液浸露光技術に関して共同開発を行うことに合意しましたのでお知らせ致します。
半導体デバイスの更なる高速化、高集積化に伴い、半導体製造装置メーカーは開発を加速させております。リソグラフィー分野においては、次世代露光装置の開発が進められる一方、現在の先端技術であるArF露光装置を用いて、光学系やレジスト材料などを発展させ、更なる微細化に対応するリソグラフィープロセスの提案も行なわれています。
両社は、2001年より評価装置の共用を行ない、プロセス性能向上に向けて共同で活動してまいりましたが、今回は更なる取り組みとなります。
この度の合意では、ArF露光機のさらなる延命を目指し、液浸露光技術開発に関して、先進の露光技術を持つニコンと、レジスト塗布 / 現像装置で高いシェアを持ち高度な要素技術を持つ東京エレクトロンとが、両社の専門知識を共有し、短期間での要素技術開発を完了させることを目的としています。
今後は、2003年末までに要素技術の検証を行ない、半導体業界の液浸露光技術への要求に製造装置メーカーとして対応すべく、速やかに量産展開を目指します。
また、フォトリソグラフィープロセスにおける重要な要素である、レジスト材料関係各社にも御協力を頂き、液浸技術の実用化を促進したいと考えております。
液浸露光技術
ステッパーの解像度は通常、解像度=k(プロセス係数)×λ(光源波長)/NA(開口数:投影レンズの明るさ)で表され、光源の波長が短く投影レンズのNAが大きいほど高い解像度が得られます。ここでNAは、NA=n×sinθで与えられ、nは露光光が通過する媒質の屈折率であり、θは露光光が形成する角度です。通常の露光は大気中で行われますから、n=1です。これに対し液浸露光技術は、投影レンズとウェハの間に、屈折率 n が1よりも大きな液体を満たす露光方式で、投影光学系のNAの定義において、NA=n sinθの、nを拡大することです。同一の露光光の光線入射角θでは、最小解像寸法を 1/n に縮小(改善)することができます(光学系NAのn倍の拡大の効果)。一方、従来と同一のNAにした場合は、θを小さくできるため、焦点深度を n 倍に拡大(改善)することが可能です。光源にArFレーザを用いた露光では、投影レンズとウェハの間を、屈折率1.44の純水で満たします。顕微鏡では従来より用いられてきた方式ですが、液浸露光装置への本格的な検討は近年スタートしました。
- ※この件については、東京エレクトロン株式会社からも同日に発表しております。
- こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
