第一回アースウォッチ・ボランティア・フォトコンテスト「わたしがウォッチした地球」グランプリ(ニコン賞)ほか発表
2001年12月20日
株式会社ニコン(社長:嶋村 輝郎)が協賛した、EARTHWATCH Japan(千代田区九段南2丁目、代表:難波 菊次郎 氏、http://www.earthwatch.jp/)主催のフォトコンテスト、第一回アースウォッチ・ボランティア・フォトコンテスト「わたしがウォッチした地球」グランプリ(ニコン賞)が、厚目 葉子 氏の「大海へ」に決定いたしました。
国際的なNGO「アースウォッチ」は、科学者・教育者・一般市民の密接な協力(パートナーシップ)で、地球上の自然資源と人類の文化遺産の持続可能な開発と恒久的保存に必要なデータを収集する科学的調査・研究の現場に積極的に参加し、地球上に起きている変化の実状を知る市民、政策立案者、ビジネスリーダをふやし、人々のグローバルな認識を広げようとする組織です。株式会社ニコンは、この趣旨に賛同し、「アースウォッチ・ジャパン」に法人会員として参加しております。
フォトコンテストの概要
「アースウォッチ」では、広くボランティアを募り、野外の調査・研究プロジェクトに携わる科学者に資金的・人的資源を提供、プロジェクトを支援しています。ボランティアの任務は、各種の調査活動、発掘作業、植物や昆虫の採集、動物の追跡や行動調査、記録や計測などであり、全く予備知識を必要としないものから、多少の技能が要求されるものまでさまざまです。「アースウォッチ・ジャパン」でも、1993年の設立以来、延べ840人のボランティアを国内外の調査・研究プロジェクトに送り出しています。
第一回アースウォッチ・ボランティア・フォトコンテスト「わたしがウォッチした地球」は、日本から国内外のプロジェクトに参加したボランティアたちがその調査の期間中に撮影した、自然・歴史の素晴らしさ、活動の楽しさ、苦しさ、驚き、発見などを表現した写真を、より多くの方たちと分かち合うことを目的に開催されました。
93点の応募作品の中から、撮る側がどんなあたたかな心で捉えたのか ? 一方それを観た者がどのように心を動かされたのか ? の「心」を焦点に、審査がなされると同時に、アースウォッチの活動の特色も見て取れる写真が選ばれました。
フォトコンテストの結果発表
| 賞 | 受賞者 | 作品名 | 参加プロジェクト名 |
|---|---|---|---|
| グランプリ (ニコン賞) |
厚目 葉子 氏 | 「大海へ」 | コスタリカのウミガメ |
| 部門賞 | 宮崎 万里奈 氏 | 「イルカに出会えた日」 | バハマのクジラとイルカ |
| 審査員賞 | 伊藤 善宣 氏 | 「シファカのつまみ食い」 | マダガスカルの肉食獣 |
| 杉山 和子 氏 | 「赤いセータのアンドリュ」 | アイスランドの氷河 | |
| 平田 麻衣子 氏 | 「Concentration」 | 先住民の染色技法 |
グランプリ(ニコン賞)受賞者、厚目 葉子 氏のコメント:

今回、賞を頂いた写真は、オサガメの赤ちゃんが生まれて初めて海へ出ていくところを写したものです。
母ガメが、2~300 キロの体重で息を切らしながら休み休み登って来る砂浜を、体重がそのわずか千分の一に満たない子ガメが軽快に駆け下りて行く姿がとても印象に残っています。
今から、ちょうど一年前にアースウォッチが支援する「コスタリカのウミガメ」のプロジェクトに参加しました。人間から見ると、何の目印もない大海から自分の生まれ故郷へ戻って産卵することの不思議さと、命が生まれることの神秘さに魅かれて、以前から興味があるプロジェクトでしたが、中米での夜間の調査活動で、加えて案内書には「蛇を怖がらないこと」との記述があったために、しばらく参加をためらっていました。
それが、二年前に観光で訪問する機会を得て現地の様子が解り、安心して参加することにしたものです。結果として、観光で訪れた時とは全く違った体験をすることになりましたが、良い方向へ違っていたものでした。
現地での活動は、夜間の産卵時の調査が中心でしたが、昼間に孵化場の調査もありました。孵化した 2 ~ 3 日後に巣穴を掘り返して、孵化せずに残った卵の成長度(どの過程で死亡したか)を調べたり、巣穴の砂を入れ換えたりします。その時に、孵化したまま地上に出ずに巣穴の中に留まっている子ガメが見つかることもあり、私が参加していた時には 4 匹の子ガメが見つかりました。
通常、子ガメは暗くなってから孵化して、波の白さを手掛かりに海に出て行くそうで(街の灯りがあるとそちらに向かってしまう)、孵化場の巣穴の中で発見された子ガメも夕方になるのを待って放しました。その時の様子を写したのが、この写真です。
巣穴調査の活動は、「臭い(腐敗臭)」、「重い(砂の運搬)」、「暑い(炎天下)」作業で、気がつくと 8 人のボランティアのうち 3 人しか残っていませんでしたが、最後まで残っていたからこそ出会えたシーンです。ただ、「臭い、重い、暑い」を苦痛に感じて耐えながら奉仕していたようなことは全く無く、全てがとても楽しかったです。
そして、一年後の今、コンテストでグランプリを頂くという嬉しい体験をさせて貰って、"カメさん" にはとても感謝しています。当時の様子を想い出して、また行きたくなってしまいました。
最後になりますが、軽くて可愛らしい「COOLPIX 775」をどうもありがとうございました。今まで使っていた交換レンズよりも軽量で驚きました。デジタルカメラを使うのは初めてですが、早く慣れて地球のいろいろな姿を写し出して来たいと思っています。
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