スペースシャトルの船外活動記録にAF一眼レフカメラ「Nikon F5」が活躍、宇宙を往還

2000年4月24日


船外活動(EVA)のひとコマ「Nikon F5」は、NASA で製作した断熱・保温目的のカバー"サーマル・ブランケット" に包まれ、レンズだけを前面に覗かせています(C) 2000 NASA

株式会社ニコン(社長:吉田 庄一郎)の35mm(135)判AF一眼レフカメラ「Nikon F5」、「AI AF Nikkor」レンズが、昨1999(平成11)年12月に米航空宇宙局(NASA)が打ち上げたスペースシャトル「ディスカバリー」号に、船外活動(EVA)の記録用機材として搭載され、船外での撮影を終了して無事帰還いたしました。

今回のフライトに使用された「Nikon F5」と「AI AF Nikkor」レンズは、与圧された船内とは全く異なる苛酷な環境の船外活動(ExtraVehicular Activity)の記録用の機材であるにもかかわらず、潤滑剤を NASA 指定品 に変更したことを除けば、基本的には市販している「F5」そして「AI AF Nikkor」レンズと同じものです。

  • 「NASA 指定の潤滑剤」乾燥した真空中で、しかも摂氏マイナス50度~プラス110度の激しい温度変化に対応しうる潤滑剤


「Nikon F5」+「AI AF Nikkor 50mmF1.4D」

株式会社ニコンの米国現地法人である Nikon Inc.(ニューヨーク州メルヴィル)(社長:福知 秀夫)は、今回は NASA 向けに、潤滑剤を変更したカメラとレンズを、「Nikon F5」×35台、「AI AF Nikkor 50mmF1.4D」×12本、「AI AF Nikkor 35mmF2D」×12本、そして、「AI AF Nikkor 28mmF2.8D」× 8 本、それぞれ納入しております。


船外で「Nikon F5」にて撮影した宇宙飛行士のセルフポートレートヘルメットのバイザー(純金を薄膜蒸着したSolar shield)に、地球とスペースシャトルのリモートコントロール・アーム、そして「Nikon F5」が映り込んでいます)(C) 2000 NASA

さて、今回の「ディスカバリー」号の主ミッション(任務)は、地球の衛星軌道上を周回する巨大な HST(ハッブル宇宙望遠鏡 Hubble Space Telescope)の修理・改修作業でした。1990年4月に打ち上げられてからかなりの年月が経ったハッブル宇宙望遠鏡には作動しなくなった機能もあり、それらの修復と、搭載コンピュータなどの観測機器の交換がおこなわれました。

宇宙飛行士たちは、約 8 時間連続で船外で作業をおこない、「F5」と「AI AF Nikkor」レンズは記録撮影に使用されました。基本的にオートフォーカスモードでの撮影でしたが、問題無く作動し、多くの貴重な記録を撮影できたそうです。

複数台の「Nikon F5」がスペースシャトルで宇宙を往還し、今回は船外活動にも使われたことで、これまで使われてきた EVA 用35mm(135)判マニュアルフォーカス一眼レフカメラ「Nikon F3」、船内活動用35mm(135)判オートフォーカス一眼レフカメラ「Nikon F4」などのニコン製 "スペースカメラ" に加えて、今後は「F5」が船外・船内活動を問わず広く使用されていくであろうとおもわれます。


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