世界初のパッチクランプ実験専用設計 :パッチクランプ実験専用正立顕微鏡「ECLIPSE PhysioStation(E600FN)」を4月1日発売
1998年4月
改訂:1998年12月

株式会社ニコンは、実験目的に合わせた装置を思い通りに組み込め、マニピュレータが楽に操作できる=自由度を徹底的に追求した、世界で初めてのパッチクランプ実験専用正立顕微鏡 パッチクランプ実験専用正立顕微鏡「ECLIPSE PhysioStation(エクリプス フィジオステーション)(E600FN)」(希望小売価格 1,584,100円~(消費税別)(価格はセット内容によって異なります))を、平成10(1998)年4月1日より発売いたします。
(写真右:ナリシゲ株式会社製マニピュレータなどとの組み合わせ例)
脳スライスをはじめとする近年の電気生理実験用の正立型顕微鏡には、既製品の改造ではなく、専用設計の顕微鏡が不可欠です。
ニコンは、細部に至るまで徹底的な検討を加え、鏡基から新たに設計、業界最大のクリアランス角 45°の実現をはじめとするユニークな機能を満載し、パッチクランプ実験に高い操作性を提供する専用正立顕微鏡「ECLIPSE PhysioStation(E600FN)」を開発いたしました。
主な特長
- 操作性を高め、各種機材配置の自由度を高める広い作業空間を確保
繊細な実験操作のために、安定したボディ(鏡基)と広い作業空間を実現。操作のほとんどを手前(手許)でおこなうことができます。
- ウイングや突起をカットした、I(アイ)字形状ボディ
「ECLIPSE PhysioStation」は、パッチクランプ実験専用に、鏡基には電源を内蔵しない外部電源方式(=電気的ノイズの影響も抑制)を採用、側面に焦準ハンドル以外の突起物を持たないシンプルな I(アイ)字形ボディを新設計。
さまざまな機材を配設する生理実験に最適な広い作業空間を提供。 - 世界最大級のアクセスアングル 45°

ニコン独自の「CFI60」※1 対物レンズは同焦点距離が60mmと長く※2、ステージとアームとの間に広い作業空間を提供。
特に新設計の水浸対物レンズ「CFI Fluor 40×W」は、世界最大級のアクセスアングル 45°を誇り、パッチピペットのアクセスを容易に。- ※1「CFI60システム」:
対物レンズ、接眼レンズの倍率色収差を、それぞれ独立して補正するニコン独自のCF(Chromatic aberration Free)システムと、システム構成の自由度の高い無限遠補正(Infinity Correction)光学系を融合・発展したCF & IC(Chromatic aberration Free & Infinity Corrected)光学系(LSI検査用顕微鏡「OPTIPHOT(オプチフォト)300 / 200 / 150」シリーズ、工業用顕微鏡「OPTIPHOT100」シリーズ他に搭載)のコンセプトを、生物顕微鏡のために最適化した新・光学系です。 結像レンズの焦点距離 200mm、対物レンズの同焦点距離※2 60mm、ネジ径25mm にちなんで、「CFI60システム」と命名しました。
- ※2「対物レンズの同焦点距離」:
対物レンズのマウント面(レボルバ胴付面)から被検物までの距離。従来のニコンCFシステムでは45mm長。この同焦点距離を長く取ることで、対物レンズの前端から、試料(標本)までの作動距離(W.D.)も長くなるため、試料(標本)に対物レンズを接触させて傷つける心配などが減って、観察・検鏡がより快適にできます。
- ※1「CFI60システム」:
- ウイングや突起をカットした、I(アイ)字形状ボディ
- 繊細な実験を可能にする安定性の高いボディそして振動防止策
- 剛性を高め、すぐれた安定性を確保
「ECLIPSE PhysioStation」のアーム光軸部には44mmの厚さを確保し、サブステージを本体と一体化するなど、きわめて剛性が高く安定したボディを新設計しました。
- 光路切り換え時の振動防止のために、クリック解除が可能
鏡筒の光路切り換えレバーとレボルバのクリックストップは、簡単に解除が可能。切り換え時に振動による影響を及ぼしません。クリックを解除しても軽いプリ・クリックが働いて、大まかな位置決めをサポートします。
- 剛性を高め、すぐれた安定性を確保
- すぐれた操作性
- 新設計の前後スライド式レボルバ & 対物レンズリフト機構

「ECLIPSE PhysioStation」は、対物レンズとマニピュレータとの干渉を避けるために、2本の対物レンズを前後に動かすスライド式レボルバを採用。より作動距離(W.D.)の短い後方の対物レンズが上がった状態でなければスライドできない安全機構付きです。対物レンズをレバーで簡単に上下できるため、焦準ハンドルによるわずらわしい上下操作なしにチャンバーを避けることができます。
また、焦準はレボルバの上下動によって操作するため、アーム部を固定でき、安定した焦準操作をおこなうことができます。 - 焦準を楽におこなえる、ユニークなリモート微動ハンドル

微動焦準ハンドルは標準位置のほかに、本体上部手前またはベース部手前にリモート微動ハンドルを設定可能(出荷時)。 複雑に入り組んだ実験機材の間をぬって微動焦準ハンドルへ手を差し入れる必要がなくなれば、機材と接触して振動を起こす危険を防止できます。
- 新設計の前後スライド式レボルバ & 対物レンズリフト機構
- 特殊用途に対応した新光学設計
- CFI60光学系の水浸対物レンズを新設計
同焦点距離60mmのCFI60光学系の新設計の水浸(すいしん)対物レンズを採用。近赤外光微分干渉観察への対応はもちろん、Ca2+イメージングなどに不可欠な紫外域の透過率も十分に確保しています。
水浸対物レンズの仕様
品名 N.A. 作動距離(W.D.) CFI Fluor 10×W 0.3 2mm CFI Fluor 40×W 0.8 2mm CFI Fluor 60×W 1.0 2mm - 近赤外光微分干渉(IR-DIC)観察にも対応
生体組織をよく透過する近赤外光(波長:約750~950nm)を照明光に使用することで、厚みのある組織標本(約300~400μm厚、標本により異なります)の内部までも観察可能なことから注目を集めている近赤外光微分干渉(IR-DIC)観察用に、専用ポラライザ、アナライザを用意。極めて高い画像性能を得ることができます。
画像検出には専用のIR-CCDカメラを用意しています。
- CFI60光学系の水浸対物レンズを新設計
「ECLIPSE PhysioStation(E600FN)」の主な仕様
| 本体 | I(アイ)字型鏡基、外部電源方式 |
|---|---|
| レボルバ | 前後スライド式 2ケ孔 クリック解除可能 |
| 焦準機構 | レボルバ上下動式 |
| ステージ | 3枚板縦ハンドルステージ 移動範囲:30(X)×27.5(Y)mm |
| フィルタユニット | 本体から着脱可能。ロボン、GIF、NCB11 (オプション:ND2、ND4、ND8、ND16) |
| 光源 | 12V100Wハロゲンランプ |
| IR-DIC(オプション) | IRポラライザ・IRアナライザ |
- こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
