"第2世代" レンズスキャニング方式ステッパー、2 機種 :「ニコン縮小投影型露光装置 NSR-S202A」および「NSR-S102B」の受注開始について

1997年11月28日

 株式会社ニコンは、次世代メモリ 256MDRAM(平成11(1999)年頃より量産開始と予測)および次世代 MPU の量産に対応する、"第 2 世代"のレンズスキャン型(レンズスキャニング方式)KrF エキシマステッパー「ニコン縮小投影型露光装置 NSR-S202A」を、1997(平成9)年末から、そして、レンズスキャン型(レンズスキャニング方式)i(=I)線ステッパー「ニコン縮小投影型露光装置 NSR-S102B」を、1998(平成10)年春より、それぞれ受注をはじめます。

 「NSR-S202A」は、露光光源に KrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザ(波長248ナノメータ)を使用し、レンズスキャニング方式によって 0.25μm以下の高解像度を 25×33mm という極めて広い露光範囲で実現するとともに、前機種「NSR-S201A」の約 40 % のスループット向上(当社比)を達成しています。

 また「NSR-S102B」は、露光光源に i(=I)線(波長365ナノメータ)を使用し、「NSR-S202A」との "ミックス & マッチ" で威力を発揮します。

開発の背景

 超LSIの高集積化は日進月歩で進み、今日では 16~64M DRAM の量産が開始され、更には 256M DRAM 量産のための研究開発も活発におこなわれています。

 ニコンはこの時代の流れに伴い、高集積化実現のための高い解像度と、ICのチップサイズ拡大に合わせた広い露光範囲の両立を追求し、64M DRAM 量産用 i(=I)線ステッパーをはじめ、64M DRAM 量産と256M DRAM の開発に対応する KrF エキシマレーザステッパーを世界で初めて販売するなど数々の実績を重ねてまいりました。

 これらのステッパーはいずれも、最大露光範囲 22mm 角の一括露光によるステップ・アンド・リピート方式を採用していますが、1999(平成11)年頃より量産が始まると予測される 256M DRAM はその生産効率を考えると、1 回の露光で複数個を焼き付けられることが必要といわれております。また、チップサイズが更に拡大する次世代 MPU では、現行の、22mm 角の露光範囲では 1 チップの露光も難しくなるものと予想されています。

 そこでニコンは、次世代IC量産に耐えうる精度と生産性を兼ね備えた装置の検討をさまざまな観点から行った結果、上記の条件を満たすためにはレンズによるスキャニング方式のステッパーが最適と判断し、既に世界初の 256M DRAM 量産用、レンズスキャニング方式 KrF エキシマステッパー「ニコン縮小投影型露光装置 NSR-S201A」を開発、1995(平成7)年4月より受注を開始し、ご好評を得ております。

 今回受注を開始する「NSR-S202A」は、「NSR-S201A」の各種性能を更に高めることで、約 40 % のスループット向上を実現した第2世代のレンズスキャン型 KrF エキシマステッパーです。

 また「NSR-S102B」は、光源に i(=I)線(波長365ナノメータ)を使用し、「NSR-S202A」との "ミックス & マッチ" で用いることにより、投資コストの低減が図ることもできます。

「NSR-S202A」の主な特長

  • 256MDRAM量産に対応

     KrF エキシマレーザを光源とするレンズスキャニング方式の採用により、0.25μm以下の高解像度と、25×33mm という極めて広い露光範囲の両立を実現。256M DRAM や次世代 MPU の量産に対応。

  • スループットを約40%向上(当社比)

     エアガイド・リニアモータステージを新たに導入、ウェハステージの一層の高速化を図りました。

     また、露光光源への新型 KrF エキシマレーザの採用で露光時間の短縮を、アライメントシーケンスの見直しによりアライメントに要する時間の削減を、それぞれ達成し、8 インチ(200mm)ウェハ換算で毎時 80 枚以上という、高スループットを実現。

  • アライメント精度を約 10% 向上(当社比)

     新開発ウェハテーブルの採用や、アライメント光学系の改良などにより、アライメント精度を約 10% 向上。

「NSR-S102B」の主な特長

  • 256MDRAM量産に対応

     i(=I)線を光源とするレンズスキャニング方式の採用により、0.35μm以下の解像度と 25×33mm の極めて広い露光範囲を実現、256M DRAM のノンクリティカルレイヤ露光や次世代 MPU の量産に対応。

  • 高スループット、高アライメント精度を実現

     「S202A」と同様に、新開発エアガイド・リニアモータステージの導入、アライメント系の改良を加えて、高スループットと高アライメント精度を実現。

装置の概略

レンズスキャニング方式

 図のように、レチクル側とウェハ側にスキャニングステージを設け、双方を動かすことにより、25×33mmという広い露光範囲を実現しています。

 現行の一括露光方式のステッパーと同様の照明系を通った露光光をスリット状に制限し、この光を使いレチクル上の回路パターンを投影レンズを介して 1 / 4 に縮小し、スキャニング露光をおこないます。

主な仕様

  NSR-S202A NSR-S102B
解像度 0.25μm 以下 0.35μm 以下
露光光源 KrF エキシマレーザ(248nm) i (=I)線(365nm)
縮小倍率 1 / 4 倍
露光範囲 25×33 mm
総合アライメント精度
(EGA, |~x|+3σ)
45nm 以下
スループット
(8インチ(200mm)ウェハ換算)
80枚 / 時以上 82枚 / 時以上

  • こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。