インストルメンツカンパニー

2011年12月1日現在

事業概況

主要製品

生物顕微鏡/工業用顕微鏡/実体顕微鏡/測定機/半導体検査装置

業績推移(連結)

売上高売上高2011年3月期は、575億円

営業利益営業利益2011年3月期は、-52億円

市場環境と事業動向

バイオサイエンス分野は公共予算の削減または執行停止・繰り延べの影響により、また、産業機器分野も半導体を中心とした市況の悪化により、いずれも厳しい状況が予想されます。

生物顕微鏡の世界市場規模の推移2011年3月期の市場規模は1,435億円、ニコンのシェアは25%
出所:各種市場データに基づくニコン推定値

測定機の世界市場規模の推移2011年3月期の市場規模は290億円、ニコンのシェアは23%
出所:測定機工業会統計及び外部市場調査
に基づくニコン推定値

  • 対象製品:投影機、測定顕微鏡、CNC画像測定機

事業戦略

インストルメンツカンパニーでは重点施策として、顕微鏡事業においては先端研究分野で、測定機分野では非接触三次元測定分野で、それぞれリーディングポジションを確立します。また、既存事業の強みを活かし、バイオ領域で新事業を育成、拡大していきます。

カンパニープレジデントに聞く

正井 俊之
取締役兼常務執行役員
インストルメンツカンパニープレジデント

Q1:インストルメンツカンパニーの2012年3月期上期の業績と主な活動は?
A1:

バイオサイエンス分野は公共予算縮小の影響を受け厳しい環境となりました。産業機器分野はスマートフォン・携帯端末関連が好調に推移する反面、半導体関連の設備投資抑制の影響を受けました。このような状況の下、バイオサイエンス分野では、超解像顕微鏡システム「N-SIM」、「N-STORM」などハイエンドのシステム製品を中心に拡販に努めました。産業機器分野では、スマートフォン・携帯端末市場が好調に推移したことにより関連市場向けの測定顕微鏡などを中心に販売を伸ばし、前年同期の売上げを上回りました。これらの結果、当事業の売上高は246億2百万円、前年同期比1.7%の増加、営業損失は23億70百万円(前年同期は41億24百万円の営業損失)となりました。

Q2:バイオサイエンス分野の市場見通しおよびニコンの販売面での取り組みは?
A2:

国内市場は、震災復興に必要な財源確保のため、大学や研究機関への予算が影響を受け、2012年3月期下期の機器購入予算は減額になると見込んでいます。海外市場は、米国で公共予算が抑制される傾向が見られ、安定的に推移すると見ていた欧州も不透明感が増しています。一方、新興国市場に目を向けると、中国やインドなどは堅調に成長を続け、海外市場全体では安定成長となる見通しです。

こうした市場環境の中、好調を維持している超解像顕微鏡やコンフォーカル顕微鏡などのハイエンドシステム製品については、ソフトウェアなどの充実を図りながら、先端研究分野の直販ルートを活用し、販売にさらに弾みをつけたいと考えています。一方、特約店などの販売チャネルを使ったボリュームゾーン向け製品は、まず市場でのポジションを高め、売上規模の拡大を目指す方針です。いずれの製品においても、新興国市場での販売の拡大に取り組んでいきます。

Q3:産業機器分野における非接触三次元測定機の見通しおよびその他の課題は?
A3:

半導体や電子部品向け産業機器の市場は、設備投資抑制の影響が見られます。また、自動車向けの市場も、東日本大震災の影響による一時的な落ち込みが懸念されるものの、新興国市場が牽引し、中期的には成長傾向になると見込んでいます。

当社では、非接触三次元測定機を中心に、まだシェアの低い地域や産業をターゲットに販売力の強化に取り組んでいきます。特に非接触測定の分野では、従来の二次元測定機で獲得してきた半導体や電子部品関連の市場に加え、自動車や航空機関連も有力な市場になるため、2010年12月に発売した高機能・高性能の「HN-6060」の販売が本格化する中、新たな市場の開拓に力を注いでいきます。また、この分野では、Nikon Metrology NVの事業を軌道に乗せることも重要な課題です。同社は、欧州を基盤にビジネスを行ってきましたが、その開発・製造・販売の体制を再編・統合し、日本およびアジアにも販売チャネルを広げていきます。

Q4:インストルメンツカンパニーの強みやこだわりとは?
A4:

インストルメンツ関連の事業では、ミクロやナノの世界で通用する"精度"が重要なキーワードです。生物顕微鏡、産業機器いずれにおいても限界域における性能を確保することが欠かせません。そのために、たとえば生物顕微鏡では像質をさらに高めるために収差補正を確実に行う測定装置を、産業機器では世界最高レベルの測定能力を持つ標準尺測定機を、自ら開発して保有しています。常に最高の基本性能と"精度"にこだわる姿勢は、当社のDNAだと言ってよいでしょう。

その上に立って、インストルメンツカンパニーでは、"Turning Vision into Information"という新しいミッション・ステートメントを掲げました。当社で蓄積された光学技術を駆使した"精度"の高い画像とデータの提供はもちろんですが、それらを使って、お客様にどのような"情報"を提供できるのかを追求してまいります。そのためにはアプリケーション・ソフトウェアの充実は欠かせません。

ミッション・ステートメントに込められたものはまさにインストルメンツカンパニーが目指す方向であり、それを実現するための取り組みを着実に進めながら、2012年3月期は、さらなる業績の拡大と収益の改善を目指していきます。