WE LOVE NIKON interview06
Pong Skuntanaga | 会社役員、タイ在住

ニコンとの絆はタイ国民の誇りです

タイを代表する
熱狂的なニコンファン

Pong Skuntanaga

Skuntanagaさんは、ビジネスマンでありながら、ニコンカメラと共に世界中を旅するフォトグラファーとしてもよく知られています。最初に写真に興味を持ったのは、どのようなことがきっかけだったのでしょうか?

 幼い頃に、たまたま目にした写真集との出会いが写真に興味を持ったきっかけでした。当時は作者も知らずに見ていたのですが、その写真集を大きくなってから見返したところ、それはプミポン国王(ラーマ9世)によるものだったのです。私は前国王がこんなに素晴らしい写真をお撮りになるほど才能に恵まれた方でいらしたことを知り、とても感動しました。写真集に収められていたすべての写真に、それぞれ深い意味が込められているように思えました。外国の方には理解できないかもしれませんが、タイ人の私にとって前国王の作品に触れることができたことは、素晴らしい経験でした。それ以来、私は前国王をより一層崇拝するようになったのです。
 私は、コレクションの中でも「ニコンS2」にひときわ誇りを持っています。「ニコンS2」は、プミポン国王にとってきわめて重要な時期にお使いになられていたカメラのひとつだったからです。私は、前国王がどこにでもこのカメラを持って行かれていたことを覚えています。振り返ると「ニコンS2」で撮られた歴史的出来事の何と多いことか。このカメラを膝にのせておられる写真を見たことのある人も多いはずです。このカメラで撮影をされている様子を撮った写真もよく目にします。多くのタイ人は、こうした写真でのお姿を通してプミポン国王の思い出にふけっているのです。

Nikon S2

ニコンの愛用者として、「ニコンが中核となる製造ラインをタイに設ける」というニュースを聞いた時にはどのように思われましたか?

 タイ国民として、また古くからのニコンの大ファンとして、大変誇らしく思いました。ニコンが生産拠点としてタイを選んだということは、「タイにはニコンのハイテクカメラを作る技能がある」と考えているということですから。
 タイの人々は、タイを単なる販売先として考えている他のブランドに比べて、タイを高く評価し、深い信頼関係を築こうとしているニコンについて、より良い印象を持っています。私は、タイへの投資を進めることで、ニコンとタイの絆はより強化されていくと考えています。

Pong Skuntanaga Nikon S2

ニコンとはいつでも
一緒にいたい

初めて手にされたニコンカメラは何でしたか?また、初めて手にした時の第一印象をお聞かせください。

 人生初のカメラを選ぶために訪れた日本のカメラ店のことは、今でもはっきりと覚えています。ありとあらゆるブランドのカメラが展示され、すべて触れることができるようになっていたのです。私は店内にある一眼レフカメラをひとつひとつ手に取り、その感触を確かめました。その中で、手にするなり「これだ」と閃いたのが「ニコンF-801S」です。私が最初に使ったニコンカメラの印象は「堅牢で耐久性があり、まさに私にぴったり」というものでした。

Nikon F-801S

ニコンカメラを使ってどのような写真を撮られていますか?

 常日頃、特定のスタイルにこだわらずに、さまざまな撮影に挑戦してみたいと思っています。とは言うものの、やはり好きな撮影テーマはあります。仕事でもプライベートでも旅行をする機会が多いのですが、必ず写真撮影を日程に組み込むことにしています。よく撮影するのは、旅先で出会う自然の風景や初めて訪れるエキゾチックな街並みなどですね。
 写真の題材として、いま最も興味があるのは日食です。日食は世界中で年におよそ1回起こりますが、私はそれを追い求めて世界を旅する「日食ハンター」でもあります。初めて日食を撮影したのは、1995年のこと。タイでの皆既日食でした。その時には「ニコンF-801S」と銘品として知られる AI AF Zoom- NIKKOR 80-200mm f/2.8D EDを使い、フィルムカメラで撮影しました。2回目は上海。この時にはデジタルカメラを使いました。2回の撮影に成功した私は、「地球上で起きるあらゆる日食の写真を撮りたい」という夢を抱いたのです。それから現在に至るまで、皆既日食6回、金環食2回、合計8回の日食を撮影してきました。今後も太陽が月に隠れるその瞬間を追い続けていきます。

Eclipse Eclipse
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これまで旅行先で写真を撮ってきた中で印象的な出来事はありましたか?

 写真を撮るための旅行先としては、ありきたりのところは選びません。例えばこの写真をご覧ください。エベレストのベースキャンプで撮ったものです。なかなか簡単に行けるところではありませんよね。ベースキャンプの気温はマイナス10℃から20℃、マイナス30℃になることも珍しくありません。ベースキャンプから見る星空がとても美しく、どうしても写真に残したかったので、テントの外に3~4時間ほどカメラを出したまま長時間露光に挑みました。これほどの苛酷な条件でも、シャッターを押した瞬間からカメラを回収するその時まで、ニコンのカメラは壊れることなく星空を記録していたのです。ニコンの耐久性を実感した出来事でした。

現在お気に入りのカメラは何ですか?

 私が最初に手にしたプロ用のデジタルカメラは「D2X」でした。当時、最高峰の機種でしたが、年々性能が向上していくデジタルカメラは、機種のアップグレードが欠かせません。現在、私がメインに使っているカメラは「D5」です。「D5」はハイスピードとハイレゾリューションの両方を兼ね備えた、現時点でトップレベルの性能を誇るカメラであり、今の私にはぴったりだと思っています。

Pong Skuntanaga

ご自身のニコンコレクションの中で特に気に入っているカメラは何ですか?

 「ニコンF4」にはカメラの変革期を感じました。「ニコンF3AF」を除くと、ニコンで初めて本格的なオートフォーカス機能が搭載されたのがこのカメラでした。当時は「オートフォーカス機能はまだまだ」と言われていましたが、このカメラはそうした風潮を一変させたのです。搭載されたオートフォーカス機能は、人々が言葉を失うほど素晴らしい性能を誇りました。ただ私は、「ニコンF4」はニコン史上有数のベストデザインカメラでもあると思っています
 手に入れるのに苦労したカメラもあります。例えば、中国の干支の戌年(1994年)に販売された「Year of the Dog」。「ニコンFM2/T」に犬の姿が彫られたもので、300台だけ生産されたとても希少なモデルです。
 レンズの話もしましょう。NIKKORレンズカタログの中で、オートフォーカスレンズのページに載っているものは、ほとんどすべて持っています。昔のNIKKORレンズで特に気に入っているのは、AI Noct NIKKOR 58mm f/1.2です。これは、約40年前に発売された夜間撮影用レンズですが、一度のモデルチェンジを受けた後はこの種のレンズを生産していません。そのため極めて希少で、一般向けのレンズ群の中では最も高価なレンズのひとつです。
 今ではニコン好きが高じて、Tシャツや帽子といったグッズなど、「Nikon」の名前が入っていているものがあれば何でも収集しています。ニコンの広告看板の写真も撮りました。ニコンとはいつも一緒にいたいんです。

Year of the Dog AI Noct NIKKOR 58mm f/1.2
Photo

現代版「ニコンF4」が理想です

ニコンの将来に期待することは何でしょうか?また、今後ニコンに開発して欲しい製品はありますか?

 ニコンと私は、フィルムカメラ時代から現在まで、何世代も共に過ごし成長してきました。私は、ニコンがこれまでと同様に常に革新的なアイデアをもって、より良いもの、より新しいものを提供し続けてくれると信じています。革新を続ける姿勢こそ、ニコンが他のメーカーに先駆けて新しい製品を開発する力となっているのです。「ニコンはもっと進歩できる……ニコンの未来はとても明るい」と私は信じています。
 今後手にしてみたいカメラは、コンパクトなプロ用機種です。「D5」などのプロ用カメラは、いずれも高い信頼性・耐久性を誇り、間違いなく性能をフルに発揮することができます。私は、これと同等の性能でコンパクトなカメラが欲しいと思っています。例えるなら多彩に姿を変えることができるデジタルの「ニコンF4」。将来的にはセンサーの種類やビューファインダーのサイズも変えられる、モジュールカメラが欲しいと思っています。ボディーや裏蓋などの部品を取り外したり交換したりできるロボットのようなもので、そこはニコンのお家芸です。フィルム時代のお家芸を再びデジタルカメラで活かせれば、私の理想とするカメラとなるでしょう。

Pong Skuntanaga
Pong Skuntanaga

創立100周年を迎えたニコンへメッセージ

人間でも会社でも、100歳という長寿の例を見つけるのは容易なことではありません。このように変化の速い世界であればなおさらです。創立から100年以上経ったニコンは、コアとなるDNAを大切にしながら、さらに進歩できると私は確信しています。そして、いつまでも先頭を走るカメラブランドであり続けることでしょう。あと100年生きられたら、私は迷わずもう100年ニコンを使います。最初にカメラ店へ足を踏み入れた日、私はニコンを選んだ。あらゆるカメラやレンズからニコンの力が伝わってきます。敢えて申し上げます。私がニコンを選んだことは完璧な選択であり、今後この選択が揺らぐことは決してありません。

Pong Skuntanaga

Pong Skuntanagaさん

Nikon (Thailand) Co., Ltd.
タイ王国とニコン

ニコンは1990年、初の本格的海外生産拠点としてタイ・アユタヤ県にニコンタイランド社[Nikon (Thailand) Co., Ltd.]を設立。交換レンズ製造からスタート後、1994年には、フィルム一眼レフカメラ「ニコンF-601」を生産開始。さらに2004年にはデジタル一眼レフカメラ「D70」の生産を始め、現在ではデジタル一眼レフカメラ、NIKKORレンズなどを生産。ニコンのカメラ事業における主力製品を製造する基幹工場として、ニコンの海外生産体制を支えています。

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