WE LOVE NIKON interview01
Peter Braczko | フォトジャーナリスト、ドイツ在住

息子の名前はニコンです

私の人生に
なくてはならないもの、
それがニコン

Peter Braczko

Braczkoさんはご子息のミドルネームにNikonと名付けられたと伺いました。Nikonと名付けられた時のお気持ちをお聞かせいただけますか?

 1990年に、はじめての息子が生まれました。どんな名前にしようかと考えた末に、ファーストネームをFelixに決めました。そしてミドルネームをNikonにすることにしたのです。別に驚くようなことではありません。なぜならニコンは私の人生そのものだから。私の人生になくてはならないもの、それがニコンだからです。私はいつもニコンと一緒だった。最初は妻も戸惑っていましたが、今では妻も息子もいつも由来を聞かれるNikonという名前を気に入っています。

Felix “Nikon” Braczko Felix “Nikon” Braczko

自身の名前について語ってくれた、
Felix Nikon Braczkoさん。

Felixさんは、ミドルネームにNikonと名付けられたことについて、どうお感じになっていますか?

 子どもの頃は、あまり教えたくなかったし、使うこともありませんでした。大学に入ってから、この名前が会話のきっかけとしてすごく使えることに気づいたんです。パーティでは、名前を当ててもらうゲームをよくしました。ヒントを出していくんです。「よくある名前ではない」「どちらかといえば技術系」「カメラかもしれない」とか。たまに別のカメラブランドの名前が出ることもありますが、結局、Nikonだとわかってびっくりされます。僕も今では自分の名前を楽しんでいます。

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1997 年テネリフェ島(カナリア諸島)にて、
7歳の頃のFelix Nikon Braczkoさんを「ニコンF4」で撮影。

中古であろうが、
傷がついていようが、
どうでもいい

Braczkoさんの人生になくてはならないものになったニコンのカメラを初めて手にされたのはいつのことですか?

 1968年、ケルンで行われたフォトキナです。「ニコンF」には興奮しましたが、当時の私には高価すぎて手が出ませんでした。それで「ニコマート」を買ったのですが、このカメラにすぐに夢中になりました。信頼性もあるし、撮影した写真も素晴らしい。何と言ってもレンズのクオリティには驚きましたね。今でもちゃんと動きますよ。懐かしくて時々使うこともあります。「ニコマート」が、私の初めてのニコンカメラです。
 それ以来、時間があればカメラをいじっていたのですが、いじっているうちにどんどんニコンが好きになってしまいました。「ニコマート」の次に、「ニコンM」「ニコンF」「F2」「F3」そしてデジタルカメラ。数えきれないくらい気になるモデルがありましたが、全部中古品を買いました。新品であることや見た目といったことは気にしません。中古であろうが、傷がついていようが、どうでもいい。とにかくニコンであることが私には重要だったのです。このカメラたちがニコンファミリーとして好きなんです。見てください。私のニコンファミリーを!

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素晴らしいコレクションですが、最も印象的なカメラは?

 ひとつは、新聞社で働き始めた1978年頃に買った「F2」。使い始めてすぐに気に入りました。機械としての品質、信頼性、使えるレンズの多さ。交換できるファインダーも充実しています。いつまでも忘れることができないカメラといえば、このカメラです。
 もうひとつは「Df」です。このカメラは、これまで私が望んできたすべてを備えている。アナログからデジタルへ、完璧な移行と融合を果たしたカメラだと思います。古いレンズが使える。重すぎない。信頼性も抜群。仕事はもちろん、プライベートでもよく使います。使うたびにわくわくさせてくれる。そんなカメラです。
 レンズで気に入っているのは、80-200mm f/2.8。優秀なオールラウンダーなレンズで、スポーツ写真やポートレート撮影には特に優れていると思います。とにかくシャープネスが素晴らしい。ズームレンズは、フォトジャーナリストには絶対に必要なものですからね。同じように素晴らしいのは、フィッシュアイやシフトレンズです。ニコンは、いわゆる普通の写真ではない写真を撮る人々のニーズにもちゃんと応えている。この点をもっと評価されるべきだと思います。

他のブランドにはないニコンの良さはどういうところだと思いますか?

 レンズの豊富さは言うまでもありませんが、すみずみまでよく計算されているのが、ニコンの良さですね。メニューやナビゲーション、手触りから扱いやすさまで、それこそすべて。だからニコンのカメラは、どのカメラも直感的にすぐ使うことができます。
 フォトジャーナリストの仕事には、カメラだけでなくスピードライトなどのアクセサリーもとても重要です。ニコンはそれぞれのカメラに完璧に合うアクセサリーを揃えています。これもニコンの良さだと思います。撮影状況に合わせて最適なアクセサリーがあることはとても重要です。

プロだけでなく、アマチュアも
幸せになれるような新製品に期待

Braczkoさんはフォトジャーナリストとして活躍されていますが、ジャーナリズムというキャリアを選んだのはどうしてですか?

 とにかくいつも写真を撮っていました。自分が暮らしている街を記録していた時に、たまたま地元の新聞社の仕事をする機会にめぐまれて、フォトジャーナリストとして働くことになりました。楽しかったですよ。いろいろな人に出会い、フォトジャーナリストとしての自信もつきました。もう一度職業を選べるとしても、迷うことなくこの職業を選びますね。

フォトジャーナリストというお仕事の中で面白いエピソードがあれば教えていただけますか?

 80年代、大きな嵐の後で、植林の様子を撮影するために森に行ったときのことです。そこにドイツブランドのカメラを使うフォトグラファーがいて、私のニコンを冷ややかに見ていたんですが、撮影の1時間後に電話があって、フィルムが切れてダメになったから、ネガを貸してくれないかって言うんです。この電話の後で思いましたよ。きっと彼はニコンに乗り換えるだろうって。

それではこれまで撮られた写真の中で一番気に入っている写真を見せていただけますか?

 難しい質問ですね。一番というものがないんですよ。何千枚という写真を撮り、デジタルになるとその量はさらに増えました。もちろんその中には思い入れのある写真はあります。自宅のあるルール地方(Ruhrgebiet)を撮影した写真がそうです。これは、友人との自転車旅行の帰り、美しい工業地帯を背景に撮った一枚です。1987年に撮った写真ですが、最近、『Stern』誌の写真コンテストで2位を獲得して、とても驚きました。もちろんニコンで撮った写真です。
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1987年「ニコンF3」にて撮影。
『Stern』誌の写真コンテストで2位を獲得。

ニコンは今年、創立100周年を迎えます。今後、ニコンにどんな期待をお持ちですか。またどんな製品を見たいと思っていますか?

 これまでのカメラに十分満足していますが、まだ改良の余地はあると思っています。もっとコンパクトで、もっと軽くて、もっと静かなカメラ。今よりはるかに小さい「D5」なんてどうでしょう?ニコンのことだから、すでにプロだけでなく、アマチュアも幸せになれるような新製品を準備しているんじゃないかと期待しています。

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創立100周年を迎えるニコンへメッセージ

これまでと同じように良い製品を作り続けてほしいということだけです。あえて言うなら、これからもプロの意見を積極的に聞いて、トレンドを意識した製品開発に取り組んで欲しい。すぐにかなえて欲しいわけではありません。ゆっくりでいい。なぜならニコン製品は常に信頼性がなくてはならないし、これからもさまざまな製品を作り続けていかなくてはならないからです。それを続ける限り、100年後も必ず愛される存在でいると思います。

Peter Braczko

Peter Braczkoさん

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